【ラディアント・ベイビー~キース・ヘリングの生涯~】②

ただひたすら好きを吐き出す。
舞台内容書いてるので、再演時、
何も知らずに観たいという方ネタバレ注意です。

 

 

①で、『舞台中央から大きなジャンプ。
(凄く凄く大きなジャンプで柿澤君の魅力とキースの純粋さが合わさって印象的な絵だった。)』と書いたんですが、映像残ってましたね。


『ラディアント・ベイビー』プロモーション舞台映像

 41秒のところです。拗らせ過ぎて観れなかったんですが、改めて観るとなんかもうヤバ過ぎてダメですね(自分の気持ちが)。好きだったところを書きたいなと思ったけど、どのシーンも見所満載で、兎に角観て!としか言いようがないそんな舞台。
ので、メインキャストについてツラツラと。

 

カッキース:いや本当に観て、それで分かるから。(何回目だw)。6割ぐらい柿澤君の独り舞台。ずっと出ずっぱりでずっと全力投球。柿澤勇人の全身全霊、全てを出し切る演技にもう全部持っていかれた。
MOMAに自分の絵が飾られないと知って、ピカソはある、アンディはある。でも僕のがない!だっておかしいじゃないか、僕の絵はポスターにもグッズにもなってるのに、なんで僕の絵は美術館に飾られないんだ!!!って絶望して叫んで奮い立って歌って、『Darw Me A Door』で生への執着、「こんなウィルスに殺されるのか、こんな痛みにも耐えられないのか、」理解不能の発狂を見せた後、HIV感染を報告してから最後の『と更に全身全霊はじき出して、その凄さに息すらできなかった。

なんかそれは大袈裟じゃない?と思われるかもしれないけど、当時の感想が『本当に演劇中、考えるっていう脳の余白が勿体なくて柿澤くんの演技・歌・ダンス・存在、全てを五感で受け取らないと受け止めきれない、理解できないって思った。 観てないと、聴かないと、感じないと勿体ないと思ったし、実際息をするのも放棄してた。』でした。

4回目がもう本当にアミュモバありがとうございます!なんだけど、センターブロック2列目だったんですよ。(いや本当にアミュモバありがとう。黒執事も良席だったし。ただ髑髏城のチケット確保してくれなかったことは忘れないからな!!!いや、嘘、嘘。忘れる。忘れるから、3LDKに関してはホント、頼んます。。。。)
その神席から、柿澤君の細い腕から除く無数の血管が克明に見えて役者って本当に凄い職業だなって、改めて実感したことが今でも忘れられない。またキースとしてシアタークリエに立つ、柿澤君に早く会いたい。取り敢えず、直近ではメリポピ、観に行きます!

 

平間クワン:髑髏城の感想の時に感情のない役とか人外の役がよく似合うって書いたんだけど、風評被害な気がしてきた。。(ゴメンね。壮ちゃん、私がアルカードのオルロックが大好きなばかりに。。)
N.Y.の学校でキースと出会って親友になるゲイのカメラマン役。
キースの理解者でもあり、ちょっといけない道に誘い込む役でもあるから、登場時、「はぁーい!」って甲高い返事と共にエキセントリックに登場して、あっ、ちょっとヤバい奴だ、感が出てた(笑)
キースに、本当に芸術的な意味でhighになれるマッシュルーム勧める時の悪い笑顔が最高に大好きだし、(今もだけど)「チャン・クワン・チィー↑↑」って逝っちゃってる演技も最高に可愛くて大好きだし(今もだけど)、かと思えば、思い描いてた芸術活動がうまく行かず落ち込むキースに「日記を置けよ、アンネ・フランク。戦争はもう終わったんだ、」って話かける演技本当に大好きだし(今もだけど)、口パクで歌ってからのキョトンとした顔なんか可愛すぎてヤバくて大好きだし(今もだけど)「Paradice」で真央君と双子コーデで踊り狂うのメチャクチャかっこよくて大好きだし(今もだけど)、戸惑う知念アマンダに「今日の彼は大女優だ、」と茶化して和まそうとする演技なんか顔がほころぶほど大好きだし(今もだけど)、「Stay」でキースの問いかけに噛み締めるように「いいよ、」って答えるのなんか、咽び泣きそうなほど大好きだし(今もだけど)。なんかもうそんな感じです。(だった、って書きたくないんだよー。過去にしたくないの。現在進行形で好きなの。)

回を増やすごとに前半のエキセントリックな演技が激しさを増して、めちゃくちゃ楽しかった。
かと思えば、HIV感染者の痛みを零したり、意味不明なキースの申し出を聞いて受け入れたり、優しみがあふれた演技も、本当にラストのラスト「セクシーなインターンを取りたかったけど、カメラを持つことができなかった」って悔しそうに泣いて、キースの最期を見送る顔も忘れられない。

私、RBを観るまで壮ちゃんは器用な子だな、という印象が抜けきれなかったんですよ。ダンスも踊れるし、役者やりたくないって言ってた割にお芝居上手だし、個性的だし。それがこのRBから印象が変わってきましたね。クレバーな演技をするな、と思うようになりました。
話も役も自分で考えて解釈して噛み砕いて、どうすれば観客に届くか、という想いをより強く感じるようになったし、独りよがりを感じない。以前からそうだったけど演技は外へ外へ行く感じ。
ただ、ラストの「Stay」の場面、内へ内へと演じたな、と思いました。

キースを見送る時、くしゃって顔を崩して泣いたんだけど、その顔も演技もキースに向かってて、凄くグッと来て、ついさっきまで観てた壮ちゃんと全然違くて、新しい役者さんに出会ったみたいだった。新しい平間さんだった。前から転げ落ちてたけど、更にとんでもない勢いで俳優:平間壮一に転げ落ちた瞬間だった。
と、ここまで書いてて改めて思ったんだけど、髑髏城を経た壮ちゃん、絶対更に進化したクワンを演じると思うんだよ!!!ううう。観たい。。。3LDKで会いたいけど、Ghostの悪役メッチャ楽しみにしてるよ!!!

 

 松下カルロス:子役に登場時、「恋人のうちの1人、時間がないから1人だけ」って紹介される恋人(笑)
キースが芸術に重きを置いてる一方、カルロスはキースの愛を凄く求めてて、それが得られない決定的な別れが訪れて「I really loved you」を歌う時の愛情、嫉妬、失望、怒り、諦め、全てを受け入れる覚悟をした表情がゾクゾクする程、美しかった。2人が愛を確かめ合った「if it can't be love」。
多分、私、このシーンが一番好きなんだと思う。というのは、
「君と居ると新しいサウンドが聞こえて来る。」
「君の瞳に絵が見えるよ」
の会話好き過ぎてその台詞、劇場の雰囲気、楽曲、二人の空気(優しい松下君と怯えてる柿澤君)は覚えてるんだけど、前後がぼやけている。本当に好きなものを観るとその前後って記憶に残らないんだって初めて知った(笑)メモにもここらへんあんま覚えてない、とかもっと前の方で言ったかもとか残されてて、あまつさえ、大阪で確認と書いてある。4回目の観劇の時に一生懸命書いたんだな。。
私の壮ちゃん贔屓を差し引いても恋人のカルロスよりも親友のクワンの方が物語において印象が強いように感じてて、それは岸谷演出(後述)の所為なのかな、と思ったり。
松下君も凄く魅力的な役者さんで違う舞台で観たいと思ってるんだけど、予算的な問題で色々と難しくて。。でも
Thrill Meは絶対に観に行くからね!!!!

 

知念アマンダ:彼女は物語の初めから観客寄りの登場人物。
仕事の話をしようとしたら、「キャンセルして、」と言われ、キースが居なくなった理由も知らない。「関係ないと思ってるんでしょ、」と言えば「その通り!」と言い返される。「出ていかない、」と言っても「出てって、」と言われる。(書いてて、なんか非道い奴だなキースって思った(笑))
知念ちゃんのソロで「忘れちゃダメよ、一時的な職のつもりが24時間、7年目。最後のデートはいつ?ストレートの男はどこ?」って歌い上げるんだけど、「ストレートの男はどこ?」を良い笑顔でヤケクソ感満載で歌ってて凄い好きだった。
こんな上司が居たら、そりゃヤケクソにもなるわ、と思った思い出。
どうにもならないことを観客同様、舞台上で受け止めるから、「stay」の「もっと働けば泣かないかも、もっと買い足せば死なないかも」が胸にくる。
AAA、知念ちゃんも出て来て欲しかったな。お芝居の中での「もっと働けば~」を聞きたくて仕方ない。(つまりは再演、いつですか?という話です。)

 

岸谷さんの演出について:以下、割とネガティブな意見なので注意。
別に書かなくても良いような気がするんだけど、松下カルロスに絡んでくる話なのでちょっと書きますね。
初回観劇時からずっと思っていたんですが、岸谷さんの演出ってヘテロ感が強いなということ。何言ってんだ、コイツ?と思われると思うんですが、キースとカルロスの関係が恋人(or 元恋人)である舞台に関わらず、愛情ではなく友情と捉えられるような演出が多くて気になって。。ちょっとした言い争いも男子高校生のふざけ、みたいになってて、なんだろう、情は描かれてるんだけど、愛ではなく友がメインになってる気がして。(友で書いても愛に捉えられるこのご時世に。)もちろんよいしょよいしょやキモになる部分は、愛なんだけど、その他のちょっとしたシーンが友情になっててそこがすっごく気になったんですよ。
例えば、「if it can't be love」でキースは「僕たちあんまり深入りしない方がいいんじゃないかな、」って深い仲になるのを躊躇った後、カルロスと言葉を交わして、最後キスをするんですが、キスした後、すぐ暗転して次のシーンに進みましたからね。
えーーーー!!!???余韻!!!!!!!って思いました。別にずっとキスしてろとは思いませんが、暗転のスピード、暗転の時間、ほんの数秒長かったら、こちらもじーんと余韻に浸って次のシーンをむかえれるのに、むかえれないから、余韻!!!!余韻くれよ!!!って心の中でメッチャ叫んでました。あそこは、怖れの愛が確信に変わる良いシーンだったのでもっと浸ってたかったのよ!
とか、そういう細かい所に、うーん、ってなるのが残念だったかな。。

壮ちゃんの方が印象強いのも(これは私が壮ちゃんメインで観てるので、違うよ、と言われる可能性もあるのですが、)岸谷さんがカルロスの存在を捉えきれてなかったからかな、と思うんですよ。
もちろんアーティスト、キース・ヘリングの生涯なので、彼の芸術活動と共にあったクワンの方が出番も描かれ方も強いと言われればそれまでなのですが。。

ただ、こう蛇足的な意見を言ったのですが、岸谷さんはずっとAAAの活動をされてRBもその繋がりで(というか一環?)、こうして日本で上映してくれたことは感謝してもしきれないです。(AAAにRBの三人呼んでくれたことも)素晴らしい舞台をありがとうございます!なので、ほんと、早く再演を。。。

  

 

という訳で軽く感想。軽く?軽く?なのか、という感じなのですが、「Paradice」のあのシーンが……みたいに書き出すとホント止まらないので。。
もう一回観たいって気軽に言うけど目の前で幕が開いた瞬間、あり得ないほど号泣するんだろうな、と安易に想像がつきます。
あと、私、推しは平間君な訳ですが、ラディアント・ベイビーに関しては「いいから、柿澤君を観て!!!」ってなる。それしか言えない。
再演するまでずっとアンケート&お願いし続けるよ。

 

次は上弦感想後に書きたかった「推しの出てる舞台が素直に楽しめない。」です。
(宝塚観劇と柿澤君のtweetで伸びたよ。。)
そういうブログや呟きを何個も観てきたんだけど、自分も拗らせ過ぎてそういう状態になったので、一旦、自分の精神をリセットする為に書きたいな、と。次の髑髏城までに書きたいんだよぉお。。全て吐き出してから壮ちゃんの舞台を観たい。。。多分というか絶対にいつも以上にしっちゃかめっちゃかな駄文をまき散らす予定です。